ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2011-06-20

昭和10年中華街、銅鑼が鳴って上海航路の客船が出航する

a.m.s.恵比寿プレイスです。

これは悲しいなあ。

~もわーん~~

昭和10年、どんよりと雲がかぶった雨の日のうそ寒い中華街。おさげのリンメイちゃんは12才。14歳の美少年ウェイ君は中華街の京劇の劇団で花形女形。二人はきれいなままの初恋なんだけど、家柄が違うから人に隠れて内緒で会って、リンメイちゃんの使用人の家の誰もいない薄暗い土間で、初めての接吻を交わすのだ。そしてきれいなままで時がたってウェイ君は京劇の劇団が上海に引き上げるから、今日でお別れしなければならない。



横浜の波止場から上海航路の客船が出航するから、リンメイちゃんは雲がかぶさって、雨が降る日に人でごった返す桟橋まで、ウェイ君をおうちの人に内緒で見送りに行くのね。ウェイ君はもう船に乗ってるんだけど、リンメイちゃんは、激しくなった泥を跳ね返す雨に打たれながら、一生懸命桟橋までかけっていくんだけど、人ごみや見送り人や荷役人や積み込まれる鶏や雑踏がじゃましてうまくすすめないのについに出船の銅鑼が鳴って、楽団が出航の音楽を鳴らして、群衆が万歳を三唱して、テープとテープが舞って、リンメイちゃんとウェイ君はお互いをやっと認めて、ウェイ君はごったがえす客船のデッキの上から人ごみをかきわけて家族や親せきの目があるのもかまわず、リンメイーーーーー!リンメイー!と叫び、同じく桟橋のごったがえす人ごみをかきわけて転びそうになりながら、ウェイー!と一目もはばからず叫ぶリンメイちゃん。

・・・書いてて悲しくなった。十分泣ける。てか泣く。あたしだけ?毎度頭腐っててすみません。

・・まあそういうことを妄想させる中華街風東洋オリエンタル花のネイルということです。

それでは。