a.m.s.恵比寿プレイスです。
こんにちはー。今日のネイルは何やら食虫植物的にとって喰われそうな妖し気な唇ネイルだね。
さて。私解説者マサ子(仮名)は四十八手。いや何その相撲で言えば四十八手のうち張り手を最も得意としており、世が世なら水戸泉か私解説者マサ子(仮名)か、といったところである。ていうか むしろ、張り手しかない。張り手だけを頼りに生きて来たので、会社の上司などには もうお前の張り手は見飽きた。と常々言われているくらいである。
つまり、押してだめならひいてみる
って 何それうまいの?的な 諸処の駆け引きは昔から苦手であり、ひく時だって全力である。全速前進で名誉の転進である。
のだが お前は張り手ばかりだ。という常々常日頃からの指摘でもある処であるし、それに張り手で連敗を重ねている案件も或るところであるし、ここはいっちょうアドバイスに従って アプローチを変えてみようと思って 緊褌一番 かねがねよりの連敗案件に臨んだ訳である。
即ち
伝えたいことは、「Aというリスクが継続するとBという状況を引き起こしますので、解決案としてa.あるいはb.あるいはc.をご提案しますが、a.にはこのようなメリットとデメリットが云々。予算はかんぬんで。」
なのであるのであるけど この際、そんなこまけえこたあどうだって良い。
まず手始めに八の字眉毛を作る。
私解説者マサ子(仮名)がアートメイクの大先生(読み:オオーセンセイ)に百恵ちゃんみたいにして下さいとか無理難題を言って八の字仕様にして頂いた、渾身の人口アートメイクによるここ一番の八の字である。この八の字を見よ。見んか。目に入らんか。実に天晴千代に八千代に末広がり、この日のための八の字である。そして、その次に目線を斜め45℃下に落とし声を短三度くらい高くし、通常の超絶アルトである処の寝起きのニューハーフラウンジのママ声をソフトかつアグレッシブに完全偽装する。更には、会話のスピードについては、生粋の京浜地区話法である超絶チャキチャキ早口アレグロからアダージョ程度に落とし、産業道路や羽田空港の大音量デシベルに育まれた窓ガラスが割れんばかりの胴間声にしてどら声をピアニッシモに絞り。
女優、私解説者マサ子(仮名)宣うて曰く;
・・・ わたし・・、ほんとうに最近・・ すごく気になっていることがあって・・ 村岡さん(仮名、♂)の事考えると 本当に心配で・・ お体に障るんじゃないかと思って・・
などと。
文字通り名実共に 物理的にも斜め45℃の角度で 切り込んでみたところ、当該案件の円満な進行を見たので 即座に後輩であるところの ゆう子ちゃん(仮名)を捕まえて訓示を垂れ
まこの。つまりこのように事程左様にだな、ゆう子ちゃん(仮名)も店でも一軒もたせてもらうつもりで当たってくだける覚悟がだな
などと 説教をかましたところ ゆう子ちゃん(仮名)は名字が濱田(仮名)なのだが
ゆ:はあ。小料理屋「濱」みたいなやつですか。
と 非常に物わかりがよろしかったのはよかったことであるのであるが。
しかし私解説者マサ子(仮名)は 諸処諸々の駆け引きを回避して生きて来た。張り手こそ我が人生である。柔一筋人生一路である。仮にも私解説者マサ子(仮名)だって番茶も出花と言われた時代があったわけだが、しかしながらそんな若い頃でさえ、殿方の膝に手とかおいて上目使いでどうとかしようなぞと空想だにした事がなかった人生なのだが、御年43歳にして
(こんなんで 楽していいのか・・
というのに気がついた。
ていうか今それ知った。
色々時すでに遅し。
この20年。
仕事においては、張り手式ブルドーザーで色々粉砕したり、張り手式免許で諸々玉掛けしたり養生したり、張り手式ダイナマイトで各所爆破したり、更には素手の張り手で開墾したり、素手の張り手で崩壊を受け止めたり、かくなる上は素手の張り手で斥候に出たり、戦車の下に爆弾を置いたり 塹壕に戻ったり 粉骨砕身したあれやこれやって もしかして やり方次第では全部ショートカットできてたのか・・
ていうか 自分だけが、知らないで、気がつかないで 張り手でブルドーザー運転してた・・の・・か? もしかしてもしかすると。周りの女性は実は結構ショートカットしてた・・の・・か・・・?
どうして誰も言ってくれなかったのかな・・・ふっしぎ〜・・
と思ったのだが
むしろ 誰か親切なお方が遠回しに教えてくれたかもしれないけど 全然聞いてなかったわ〜 遠回しに言われても全然わかんなかったわ〜
という事に気がついて唖然とした。
が、アゲイン、色々時すでに遅し。
小悪魔から小を取ったら、ただの悪魔である。
43歳の小悪魔などというものは、四角い三角にして上に下がる存在の耐え難い矛盾であり、ネコ科の鳥。みたいな話である。あな恐ろしや 小悪魔の皮を被った悪魔にすらなれない異形の者である。ていうかむしろテキサスチェーンソーみたく、小悪魔を惨殺して剥いだ皮を顔にかむったところで、二重あごと背中の肉がはみ出して 経験と貫禄の悪魔が見え透いている魔王にして魔女であるからして、このような気づきはそっと心の中にしまって、呪文をかけて封印しておこうと思うのである。あーこわ。まじこわ。・・・つーかむしろ 各種(小/大)悪魔技能の獲得っていうよりも ただ単に狸芝居の技能が高まったのじゃないかという気もする。ここへ来て狸力(読み:タヌキーリョク)が上がったんだろうか。それならいいんだけど。
それでは。