ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-10-24

古谷葉月の鶴が舞う 朱赤の金と白 日本の群舞

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわー。最近はっちゃん、日本模様のミックスとか、亀甲色違いとかよくやってるけど、これは鶴の群舞だね。誠に実におめでたい。


わたし解説者マサ子(仮名、37歳)は生まれも育ちも京浜地区なので、東京都のアレなていうかそのあの例の下町以外で生まれ育った人に邂逅したのは、大学生に入ってからなのね。大学生の頃に仲良くしていた友人に、千葉県出身の人がいて、千葉県民は皆、ラジオ体操第一のように「菜の花体操」なるものを小中学校で踊るので、県民たるもの皆「菜の花体操」を踊ることができる。という話を聞いて度胆を抜いた。まあなんというの、その場に千葉県民の人がその人一人しかいなかったから、もうその人がいかに何を言ってももうダメで、みんな目から涙を出しながら ていうか 何なのその体操~~~ とか言って、まあ その何と言いましょうか、楽しませて頂いたのね。まあさ、百歩譲ってそういう体操があるのはしょうがないというかその、まあ良いとしてさ、そんでそれいったいどんな踊りなの?って聞いたら、千葉県民申し開きして曰く いやこう ♪ズッタン ズズタン みたいなロックのリズムで始まって・・ みたいな話でさ、また皆そこで産卵中のウミガメのように体中の穴という穴から涙を流しながら、なんでロックのリズムなんだよ!とか、その人を責めた記憶もあるんだけど、そんな記憶ももう薄れつつある37歳の秋の夕暮れなわけで、最近はあれだ、youtubeていう便利なツールがあるからね、今ちょっと見てみたら本当にロックのリズムだった。すげえな千葉県。

翻って、さらに大学の時にこれまた仲良くしていた友人に、群馬県出身の人がいてね。群馬県では、「上毛カルタ」ていうのがあって、これまた小中学校、地域の県民館、各種集まり、老人クラブ、子供会などで、事あるごとに「上毛カルタ」をたしなむので、県民たるものみな「上毛カルタ」を諳んじることができるのであって、例えばだ、「あ:浅間のいたずら 鬼押し出し」 「い:伊香保温泉 日本の名湯」、など、大人になっても三つ子の魂百まで、ほれ、このようにして諳んじることができるのだ。そして、「よ:世のちり洗う四万温泉」は、温泉に漬かった裸の女の人の絵がかいてあるから、小学校のクラスにおける上毛カルタ大会で「よ」を率先して取りに行くと、あいつエッチー!みたいなことになるので、注意しなければいけない、・・といった注意点まで教わったんだけど、やっぱりね、白眉は「つ:鶴舞う形の群馬県」だと思うの。あたし、群馬県の回し者でもなんでもないんだけど、これによって、群馬県というのは、鶴舞う形であるということを頭にインプットして一生を生きていくわけだし、JRの駅のビュープラザとかに飾ってある群馬の観光ポスターの県の地図の絵の上に鶴がかたどってあったりすると、(嗚呼 私、その気持ち、痛いほどわかりますよ。)と心で思って、何も知らない冷たい東京砂漠のラッシュの人波が東京砂漠の駅の改札口を通り過ぎて行くのを見て、(「つ:鶴舞う形の群馬県」、「く:草津よいとこ 薬の温泉」)・・って、つい心の中で諳んじるわけなのね。私のような一部外者をしてこうなんだから、名もない東京砂漠の人達の中に群馬出身の人が紛れていたら、その人たちは猶更必ずそれを見て、「つ:鶴舞う形の群馬県」って、心の中の群馬を諳んじているわけだろうとおもうわけね。

それでは。