こんにちは。今日はわたし解説者マサ子(仮名、37歳)のネイルだ。
こないだ友達を夕飯を食べてね。特に場所を決めないで品川で待ち合わせて、そんじゃ駅前にあるシンガポール料理屋でも入りますか。とか言って、シンガポール料理屋に入ったわけね。そんで、友達がここの西瓜のスムージ、おいしいよ。っていうもんだから、飲んだら、
お い し い。
西瓜のスムージーごときが、・・ って言ったら、非常に失礼なんだけど、それでも世の中色々手を変え品を変えた美食があるにもかかわらず、この西瓜のスムージーごときが、いやにうめえ。2杯も飲んでしまった。友達も2杯飲んでいた。本当はもう1杯飲みたかったんだけど、何かこう、何だかわからないプライドが邪魔して頼めなかった。そういうカスみたいなプライドがまだ自分にあったかと。
そういうわけで、心なしかネイルも西瓜っぽくなってしまった。
ところで、うちの父親ってのは、糖尿病なんだけど、糖尿病で禁じられているせいもあると思うんだけど、禁じられてるせいでよけい好きでたまらないみたいで、豆大福だとか、どらやきだとか、ああいうものを月に1回くらい食べるんだよね。そんで、母親が 今日は豆大福あるわよ。とか言うと、それを食べる前に眺めて
すごいねえ~!
って言うのね。おいしそうだねえ。とか、甘そうだねえ。とか、柔らかそうだねえ。とか、ふっくらしているねえ、とか、どこで買ったの?とかじゃなくて、もう 思い余って
すごいねえ~!
なんだよね。普段、語彙が貧困ではない人だけに、その人の思いが感極まって発する
すごいねえ~!
っていうのは、どんだけすごいんだと思うと、すごい対象は 豆大福とかどらやきなわけね。それで、そのあとに豆大福なり、どらやきなりを見つめて食べ始めるんだけどその、豆大福なりどらやきなりを見つめる様子が、正に是 相好を崩す。ていう感じなんだよね。人って、甘い物を目の前にすると、こうも相好が崩れるのかという。
スムージーを一緒に飲んだ友人は、わたしの実家によく遊びに来るので、「私の父が相好を崩してすごいねえ~!と言いながらどら焼きを食べる一部始終」を見た事があるんだけど、私もあまりに西瓜のスムージがうまくて、知らないうちにスムージーを感に耐えないといった面持で見つめていたようで、
あんた 顔、お父さんの どらやきん時と同じになってるよ。
って言われた。
それでは。