これは爪の絵画あるいは朝日のように爽やかな摩天楼の親戚だね。でも「1」っていう数字が見える気もするし、心電図みたいなグラフも見える。くすんだ色が煉瓦造りの大学病院の白い巨塔。
わたし解説者マサ子（仮名、37歳）は言葉としては白い巨塔っていう言葉を知ってるし、それが昔の病院を舞台にしたテレビドラマだってことも知ってるけど、実際にそのドラマを見た世代ではない。翻って、うちの母ちゃんトメ子（仮名、63歳）は、今を遡ること40年前、ア・ロング・タイムアゴーインアギャラクシー、嫁に行って、嫁に行った先でてまああたしんちだけどさ、お姑さんがてまあ、あたしのばあちゃんだけどそのお姑さんとご飯を食べる際に、一緒に白い巨塔を見なくてはならないのが苦痛でならなかったそうだ。まあ、自分の見たいテレビを見るのは楽しいけど、見たくないテレビを見るのは辛いよね。わたしは実家にいた時に、うちのじいさんが日曜日の昼になると某国営放送ののど自慢を見て、それからアタックチャンスを見てたんだけど、あたしはそれが辛かった。12：15分になるともう1秒もたがわずにあの鐘の音がテレビから響き渡ると、外出しなかった引きこもりの自分を責めたものだ。しかしだよ、今になってだよ家帰ってきてテレビはないからパソコン見てんだけど、やっぱり皆さんそうであるようにyoutubeの旅に出ると職業・旅人になって帰ってこれなくなって、最初はきちんと目標を明確にジュリーが歌って帽子投げてるのとか、昔のアニソンとか見てんだけど、なんかどこで旅人パッポン通りに沈んだのか、こないだなんて独居アパートでマサ子37歳、喜味いとし・夢路こいしの漫談みてバカ笑いして一人の部屋に大笑いがこだましてたから、こだまでしょうかいいえ自分でした。とか母ちゃんに報告したら、あんた、いとしこいしの漫談見て一人で笑ってるようじゃそりゃあ忙しくて嫁も行かへんわ。と言われました。だっておもしろかったんだもん。そういう母ちゃんだって、白い巨塔と赤いシリーズは辛がったくせに今じゃ韓流ドラマ見てんじゃないか。どこが違うんだよ。で、私の最近のアシンメトリーの刈り上げショートヘアで流し目をして 韓流スターです。っていう一発芸を見て笑ってたじゃないか。まあ、歴史はアレするのね。懐かしいってこと？いやだなあ。
それでは。
