a.m.s.恵比寿プレイスです。
あらこれ素敵。なんかつぶつぶっぽく見えるから立体的になってるのかなと思いきや、立体ではなくて全部カキモノでこうなってるらしい。
花が咲く前にも、散ったあとにも、両生類の卵が孵る様子にも見える。いずれにしても、今の季節にふさわしい。わたし解説者マサ子(仮名、37歳)の実家には、池があって・・ というと何だか大層な豪邸に聞こえるけどそうではなくて、京浜地区の築40年の木造ボロ家なんだけど、まあ池があってさ、金魚が住んでるのね。毎年春になると、池にガマガエルが卵を産んで、池の底にゼリーに包まれた粒粒がゆらゆら沈んでいるのが見える。
返す返すも実家は風呂無しアパート併設の京浜地区の築40年のトタン屋根の木造ボロ家で気を抜くとすぐネズミが出入りするんだけど、うちの母ちゃんがこないだモッコウ薔薇の木を買ってきて植えたと言うから どこに植えたの?と聞いたらなんか口ごもってて もにょもにょ言ってるから え?どこなの?と問い詰めたら 恥ずかしそうに
・・ え・・ あの山の上・・
と言った。なぜ恥ずかしがってるかというと、家の池で、とか家の庭の山の上で、とか言うと、家の庭に池があって灯篭があって築山がある、という風に聞こえなくもないので、そうするとえらい勘違いをする人が出てくるわけだけど、住んでるこっちとしては、勘違いをしてる人が想像しているような池とか灯篭とか築山じゃないことをよく知っているからうれし恥ずかしおかしいわけね。それでもやっぱり 相対的に「山の上」と称するほかないロケーションが庭にあるわけね。ここは実家で昔飼ってたバカ犬(柴犬、ゴローちゃん)が、三時のおやつに鶏屋さんで買ってきた から揚げをもらうんだけど、どうもから揚げ好きじゃないみたいですぐどっかにやっちゃうわけね。そんで、あら ゴロー から揚げどうしたのかしら?とか母ちゃんが問うと、ばあさん答えて曰く
山の上に埋めとった
という故事による。一度埋めたから揚げは、別にぼじくり返して後で食べるわけではないので、なんか具合が悪いからとりあえず埋めとけ、というゴローちゃんの心理による。つまり、会社で自分でどこやったんだかわからなくなった書類を探す様を称して、どこに埋めたのかわからなくなった(頭がポチなので)、と言う様の語源です。また、この山の上はゴローちゃんが夏暑いときに穴を掘って、その冷んやりした穴ボコの中で昼寝をしていた由緒正しい謂れのある山なのである。
それでは。