ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2018-01-02

古谷葉月の華麗なネイル

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちはー。文字通り、標題通り、まさに宝石風新年に相応しい華麗なネイルだね。



私解説者マサ子(仮名)の父、たけし(仮名)は 晩ご飯の時間に二階から降りて来て テーブルの上に自分の好きなものが並んでいると

すごいね〜

と 心の底から感嘆したように言う。

すごいね〜

というのは なんか違うよね。

そういう時は、おいしそうだね。とか、今日は生姜焼きなんだね とか そういう事を言うと思うのだけど とにかく

すごいね〜

という。

これは 大福のお土産を頂いた時 草加せんべいを目の前にした時なども同様で

すごいね〜

という。

私解説者マサ子(仮名)の母トメ子(仮名)が、なんかお父さん おいしいものが目の前にあると 「すごいね〜」っていうんだよね って なんか苦笑してたから 私解説者マサ子(仮名)も苦笑してたのだけど。

私解説者マサ子(仮名)も全然人の事言えなかった。こないだ会社で会議をするのに会議室に入った。私解説者マサ子(仮名)は、会議室内でホットコーヒーを飲む事にしていて、その事を知っている同僚が 

マサ子(仮名)さん、コーヒー飲みますよね?いれときました。

と神のような事を言われるので わざわざ覚えていてくれて自分のためにコーヒーを入れてくれたのか すごいなあ。と思ったら つい口から

すごいね〜

と 出てしまった。それで あ。すごいね〜って言っちゃった。と思ったし なんか変だなあと思ったから あ。すごいね〜って言っちゃった。と言ったら、周りの人が心の底から苦笑していた。

今ならわかる。

目の前に美味しいや美しいものがあっても、それを見たら まずは おいしそうだね とか 綺麗だね とか 大変だったでしょう とか ありがとう とか 今日は特別だね とか、相手もそのように感じているだろう形容詞や、相手を慮る感嘆詞とか、相手との共通感覚を表明する共通言語を発さなければならない。

すごいね〜

というのは あくまでも 自分の思いの吐露であり、私解説者マサ子(仮名)がすごいなあ。と思ったから口に出したのであって、他人の思いは考慮がないどころか 私解説者マサ子(仮名)がすごいと思ったので、私解説者マサ子(仮名)がその気持ちを相手に伝えたいと思ったので伝えた。という実に誠に、俺様の俺様による俺様のための発言なのである。

そういうわけで 今日みたいなネイルを見ると私解説者マサ子(仮名)は

すごいね〜

と 言い勝ちなんだけど 本当はどう言うのかな?

綺麗だね〜 とか言うのかな?

綺麗なのは見ればわかるんだから、自分がすごいと思ったかどうかを相手に伝える事に意味があるからすごいね〜って言うんだと思ってたけど 普通は世の中そうじゃないらしいって最近知ったよ。

それでは。