ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2013-09-25

楽典的蟻と喇叭 大使館の威武 青と赤

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちはー。今日のネイルは素敵だね。喇叭なのか、蟻なのか、音符なのか。赤と青って、とかく U・S・A !! 、U・S・A!!になっちゃったりとか、おされマリン風になっちゃったりとかするリスクをはらむけど、どちらにも転ばず あえて言うなら アフリカの古代壁画とか、ナスカの地上絵風で 大変よろしいおすと思います。夜飛ぶ鈴カステラネイルの親戚だね。


そんなわけでさ 赤と青だけなら まだしも、そこに白が入るとトリコロールなわけで、大変にパリのエスプリが漂うおしゃれネイル的な何かになってしまうわけだけど、私の通勤路には 「ロシア大使館」がある。ロシアだって 赤と青と白なのになぜ セーヌのエスプリ感がないのか?ストライプが縦じゃなくて横だから?そういう問題じゃない気もしないでもない。山崎パンの春のパン祭りの時に集めるシールとかだって赤青白じゃなかったっけ?そんで、ほのかにそこはかとなく、セーヌ左岸ってどこかしらないけど セーヌ左岸の焼きたてフランスパンの香りを漂わせていなくもない。なので、ロシアの赤と青と白のトリコロールに エスプリ感を感じないのは 何でだかよくわからないんだけど、別にあたしは ロシアが嫌いなのじゃなくて、むしろ好きで 畏れ多くも畏くも外国語学部ロシア語学科中退であって、じぶんちのねこの名前だって ロシア語だし、ロシア人がいたら 「ザナーシャズダローヴニェ~~~~っっっ!!」と言って 渾身の乾杯をしたら それが たぶん 健康に乾杯!か何かって言う 飲み会を始める鬨の声にして狼煙だって知っているし、人生で複数回読み返した本は カラマーゾフの兄弟と 巨匠とマルガリータだけだし、カラマーゾフのドミトリー兄ちゃんは人類史上最大の空想上のいい男だと思ってるし、悪霊のスタヴローギンは人類史上最大の少女漫画の王子様だと思ってるし、巨匠とマルガリータを読めば三回は号泣できる。また日本の宴席に「コール」があるように、かの国においては 「イッキ」の様式が様々にあるということも知っているし、嗚呼お父様 楽隊の音はあんなに楽しそうに力強く鳴っているのは オーリガだっけ?嗚呼それなのにそれなのに。なんかさ、大使館て普通だいたいが どんな経済規模の小さい国だって だいたいが 元麻布だとか 高輪だとか 白金だとか、よくわかんないけど そういった 高台の高級住宅地みたいな 土地の値段が高そうな場所にあって、みなさん どんな大使館でも国の威武を示さなければいけないから、立派な土地にあって、手入れの行き届いたお庭があって、豪奢な建物の中に納まっている。ロシア大使館はさ、麻布台にあるけどさ、なんかこう 外壁とかに草がちょろちょろ生えたりとか、道端とかぺんぺん草みたいのがいっぱい茂ってたりとか、道の石畳が欠けたままになってたりとか、中々に実に良い感じなんだよね。誠に親近感を感じるではないの。たぶん、そこは彼らにとって、重要なポイントじゃないんだと思う。だいたい、どこの国だって 大使館は国家の象徴であるからして、威武を示すために、一等地の立派な建物に入って、建物も手入れが行き届いているし、ねこじゃらしとか繁りっぱになってたりしないんじゃないかと思うけど、そこは 重要なポイントじゃないぽい。お庭の中にある夏みかんが外から見えるんだけど、夏みかんここ何か月かずっと生りっぱ。あの夏みかん ずっと生ってるけどいつか収穫すんだろうか。ジャムでも作らんのだろうか。そこも たぶん どうでも良い事なんだと思う。そんな夏みかんだのねこじゃらしだの、国家や人民は枝葉末節に拘泥せず 人生はネヴァ川のように雄大なのだ。ていうか、たぶん彼らの考える 国家の威信とか威武とか、そういうのは たぶん 夏みかんじゃなくて 全く別の所にあるっぽいので それはそれで すごく正しいんだと思うんだけど さて どこにあるんだろう。って いつも ロシア大使館の前を通りながら 思いをはせるよね。きっと 建物の中では サモワールでお茶飲んでんだろうなー とか。そんで、サモワールサモワールって よく本に出て来るけど なんか 給茶機の一種なんだろうなーとは思うけど どういう仕組みでどういう風にお茶が入るのかよくわからないから いずれ究明しなきゃいけないなーと思いつつ30年くらい経ってるよね。是即ち、ネヴァ川の流れに巻き込まれた由也。

それでは。