ams
a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya
2013-05-22
花の名前と父 夜明けの菊と貝殻
a.m.s.恵比寿プレイスです。
こんにちはー。このネイルはとても綺麗だね。夜明けにも見えるし、菊の花にも見えるし、ヴィーナスが誕生する貝殻にも見えるし、和紙の折り染めにも見える。
さて、わたし解説者マサ子(仮名、38歳)の父 良男(仮名、65歳)は誠にバランスの偏ったお方であって、というかそもそもバランスなんてそんなけったいなもんは持ち合わせていないらしい。究極の酒豪がザルではなく、枠であり、それを超越すると枠すらない酒豪がいるように、父の辞書にバランスの4文字はない。だいたいが、花は「薔薇と紫陽花と菊」以外はわからない。まああたしだって、あの父の子にして娘、花だけじゃなくて、バランス感覚の欠如した事に関しては、偉そうに人の事を言えたもんじゃないんだけど、うちの父ちゃんはずっと今で言うところの「フリーのお仕事」みたいな、「雑誌を編集する仕事」をしていて、「フリーに近い」、ていうか完全にフリーダムなもんだから、会社もよく変わるわけ。そんで、夜は何か座談会だとか出版記念パーティーだとか誰とかさんと会うから、だとか称して大抵終電で泥酔して帰ってくるから、私解説者マサ子(仮名、38才)の小さい頃に、平日の夜に夕飯を父親と一緒に食べた記憶はない。尚且つ、朝はあたしの方が早く、その時間は父ちゃんはまだ 部屋中にお酒の匂いを充満させてた部屋で寝ているから、子供の頃は週末くらいしかパパの顔は見なかったよね。そんなもんだから、小さい頃にお友達のお家に行くと、お父さんが夕ご飯時になると帰ってきて、毎日みんなでご飯食べてじゃん?それに大層驚いて、ねえ お母さんー ゆかりちゃん(仮名)ちのお父さんとかー ミサ子ちゃん(仮名)のお父さんとかー みんな お家で夕ご飯食べるんだよー 何でー? ・・およその家は およその家ですっ とかいうやり取りを母ちゃんとしたこともあったもんだった。そんで、ある日ある時たしか小学校3年生か4年生の社会科の授業で
お父さんの職業は何ですか?
という質問に答える、っていう授業があった。今考えると余計なお世話だよね。なんでそんな各家庭のプライベートインフォメーションをクラスで発表せなあかんのだと思うけど、まあみんな 「お父さんは会社員です。XX会社(みんな知ってる会社)で働いています。」みたいな感じで誇らしげに答えていたわけ。わたし、イマイチ父親が何してっかわかんなかったんだけど、まあ ゆかりちゃん(仮名)ちのお父さんやミサ子ちゃん(仮名)ちのお父さんとは 違うぽい。ていうか 明らかにぜってえ違うだろあれ。と思ったけど とりあえず回答を保留にして、家に帰ってからお母さんに確認のために、
マ(当時9歳):ねえねえ うちのお父さんは (当然)会社員じゃないよねえ?
誇らしい気持ちで答えの正しさを確認する事を目的とした確認の問いかけをするわたし解説者マサ子(仮名)、当時9歳。てか今思うと、もうここで誇らしいポイントが随分間違っているのがその後の人生に以下割愛。母、答えて曰く、
母:会 社 員 で すっ!!!!
マ:え・でもs
母: サ ラ リ ー マ ン っ っ ! !
(問答無用で 顔に 黙れ。と書いてあった)
マ: は はい・・。
その件は地雷の質問だったらしい。父ちゃんはサラリーマン サラリーマン。
しかしおかしなもんで、誇らしい気持ちで(ウチの父ちゃんはみんなの父ちゃんと違ってサラリーマンじゃない。)と推測してたのに、母ちゃんが サラリーマン!!!って 般若のような顔して言うもんだから、それ以上抗弁はしなったけどさ、何故だかやっぱり (そうか 父ちゃん サラリーマンなの・か・・?ああいうのも会社員の一形態なの・・か・・?いやでも s イヤナンデモナイデス・・)とか疑問にも重い、残念にも思った記憶がある。何で残念なんだか オマエの頭が残念なんじゃないか?しかし、不思議なもので、絶対自信のある答えでも相手に絶対の自信を以て否定されると、まあ大人がそういうんだし、ひっこめてみようかなっていう気にもなる。いや もうわたし解説者マサ子(仮名、38才)も 押しも押されぬ大の大人ですから 母ちゃんの気持ちもわかりますけど、押しも押されぬ大の大人であるからこそ 父ちゃん あれ どう考えてもサラリーマンじゃないやろ。っていうのもよくわかる ていうか どこをどうとらまえて あれ見て 「父はサラリーマンです。」と思えというの。あれ サラリーマンだったらことやで。てか、そういうわけでことほど左様に子供の嗅覚っていうのは、あなどれないよね。
それでは。
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