こんにちはー。今日は私解説者マサ子(仮名)のネイルだよ。
私解説者マサ子(仮名)くらい年季の入ったプロになってくると 親戚の集まり。だの 集団行動。などに直面すると 蜥蜴が自分の尻尾を切って逃げてみたり 蛸が自分の足を食べ出したり 巻貝なんかが季節によって雌雄を変えてみたりするように 実に自然に空気を吸うように 誠に洗練された軽やかな手腕でもって いなくなってしまうことくらい朝飯前である。
こないだも うちのおばあさんの四十九日の法要。なるものがあり お寺に集まって親戚一同の方々の中で 仕出し屋さんから取り寄せた 左側ににぎり寿司 右側にお煮染めやら胡麻豆腐やら天婦羅の入っている お弁当を黙々を食べていた訳だ。
集まって来ている強者どもの親戚の方々はみな80歳を超えた農家のご出身の方であり 昔の牛越村(仮名)の せいべいどんの所の二階の三畳の部屋に長持があっただの いや ひでじゅうろうのじいさんの所の嫁の娘の梅ちゃんのところの打ち豆を送ってもらったんだが。だの そういう話しに花が咲いていて
私解説者マサ子(仮名)としては その中でもたまに面白そうなポーションがあると 聞き耳を立てたりしながら 得体の知れない白身魚の照り焼きを食べたり しおれた獅子唐の天婦羅を食べたりしていた。
その中の面白そうなポーションとは 例えば 錦糸町の桑原のおじさんと 横浜の杉田のおじさんが 牛超村(仮名)に帰省する、ってんで 汽車に乗って酒盛りをしたら 酔っぱらいすぎて 汽車の便所に落っこちた。
(ほうほう。)
とか
きよじじいさんは やすよさんと結婚できないなら 三原山に飛び込むっていって 大変だったのよ
(ほほう。)
とか
まあ そのような 楽しい話題もてんこもりではあるのだが とは言っても 天婦羅も胡麻豆腐も楽しみに残しておいた いくらの握りも食べ終わってしまうと 私解説者マサ子(仮名)としても 手持ちぶたさん。である。
あ。
そうだ。
明日 ネイルだ。
と と思って 明日のネイルの予約を思い出したので 本当は ほれ ちゃんと はっちゃんにとってもらわないと いけないんだけど ここは時間もあるし 爪の浮いているところから 優しくジェルを剥いていってしまえ。と 思って 小一時間 ムシムシ ムシムシ。と ジェルを手作業で剥いていたら きれいに10本取れたんだけど 目の前に 取れた爪が10本転がっている。
どっかに隠さなくては。
ということで
割り箸の袋に取れた爪10本を押し込めてなかった事にしたんだけども あれを台所に下げて行った 係の人は確実に割り箸の袋の中から 爪10本が出て来たのに遭遇して驚愕したと思うし 四十一にもなって 四十九日の法要で無駄な集中力を発揮して ジェルネイルを10本剥いてしまう。というのも いかがなものか。と 思ったけども まあ こればっかりはしょうがないよね。
それでは。