ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2011-07-27

褐色のインディオの老人が百年の孤独な町でシエスタするネイル

a.m.s.恵比寿プレイスです。

このネイルはインディアンネイルの一言で片付けないわ。これ、解説者の意地ね。女の意地は西田佐知子ね。わからない読者の若いお嬢さん方はお父さんに聞いてみよう。


たしかにターコイズ、赤土、黄色っぽくひび割れた埃っぽい居留地の壁、っていうインディアンネイルの3種の認定要件をすべて満たしているけれども、きっとそれだけじゃなくて、もっとなんというか中南米の香り。

・・・(だけど冒頭西田佐知子なので)アカシアやミモザの花と、埃っぽいアーモンドの街路樹が植えられた広場に面した大通り、午後14:00の薔薇の中庭まで差し込む太陽、時たま涼しげな風がゼラニウムの鉢で飾られた渡り廊下まで吹き込むけれども、蒸し風呂のようなうだるような暑さのけだるい午後。町は起きるのを忘れたようにずっと午後14:00が続くにみたいに、みんな忘れたようにシエスタで眠ったまま目が覚めないんだけど、誰かが練習するクラビコードの音が聞こえていて、中庭で籐の揺り椅子に座って、眠っているのか起きているのかわからない褐色の肌をした100歳の老人のインディオと、ハンモックのある部屋でみんなが眠ってる間に母親の目を盗んで逢引する二人の若い恋人、褐色のフェルナンダと褐色のアントニオだけが起きている。二人が愛を交わすハンモックが揺れて、窓際のベコニアの鉢が落ちて割れて、穀物部屋の隣にある金網にいる鶏が驚いて鳴いて、山羊や豚や牛もつられて鳴き出して、かまどの火でスープが沸騰して、母親が青ざめて怒鳴りながら扉を蹴破って入ってきて、恋人たちは慌てふためいて飛び起きて、服を着て泣きわめいて言い訳して謝罪して、褐色のインディオの老人は中庭の籐の揺り椅子でうつらうつら。

・・でいい?詳しくはガルシア・マルケス百年の孤独参照。焼酎じゃないよ。

それでは。