こんにちはー。今日はわたし解説者マサ子(仮名、38歳)のネイルだよ。油絵風でキレイでしょう?尚 はっちゃんは ネイリストとしては変わった経歴の持ち主であらせられて美大で油絵を専攻しておられたのだ。
<塗る>とか<描く>とか、そういう所謂ネイルの技術はあまりつかってなくて ほとんど 「置く」とか「書きなぐる」とか 「飛ばす」とか そういう ことの積み重ねで このネイルはできているんだけど こういうことをやっても ネイルが汚らしくならず 手作り感がでないのは さすが はっちゃんのセンスとか技術とかが優れているからなのであるったらなのであるのだ。
全体像はこんな感じ。
ところでさ こないだの休みにわたし解説者マサ子(仮名、38歳)は うちのお母ちゃんトメ子(仮名、65歳)と一緒に ミラノから来たというお店のジェラートを食べたんだけど どうも うまいのかそうでないのか判断がつかなくて大層困った。うちのお母ちゃんは初めてコカコーラを飲んだのが中学生の頃であり 初めてピザ、と言ってもケチャップが塗ってあって 輪切りのピーマンと変なハムとタマネギと蕩けるチーズが乗っている厚切りのピザトーストを食べたのが高校生の頃であって あまりのおいしさに大層衝撃を受けたらしい。そんで さらにOLさんになってから ピザトーストを卒業して <六本木でピザトーストじゃない窯焼きピザ>をご馳走してくれた人の顔と名前といったら 65歳になった今でも 覚えているというくらい おいしさの南蛮黒船であって <初めて○○を食べた時の衝撃>っていうのが 大きい世代みたいなんだけど さすがに 私解説者マサ子(仮名、38歳)くらいになると 別に 小さい頃そうそう我がニホン国が貧しかったわけでもないから <線路の向こうのヨシ子ちゃんのお家に行ったら ピアノがおいてあっておやつに お紅茶とクッキーが出よった昭和30年のおやつ格差>とか<初めて窯焼きピザを食べた使徒襲来、昭和43年の夏。>とか そういうのはない。
ただ 唯一、いや ふたつだけあるとすると それは 1. マカロン と 2.ジェラート だと思うわけね。マカロンはさ?たぶん 正直申し上げて初めて食べたのが30歳を超えていたように思うんだけど そもそも そんな 厚切りピザトーストみたいな変に日本化したマカロンがあるわけでなし 最初から おいしいマカロンを食べたから (おおお・・・。おフランスには まだまだ知らない うんめーもんが あるもんだ・・。) と 思っただけだし 最初から ラデュレのマカロンを食べてるわけだから たぶん (今まで食べていた あの マカロンは何だったんだ・・)みたいな 常識の塗り替えも あとから 起こり得ないと思うわけ。ただ ジェラートは かなり怪しいんだよね。あれはたしか昭和の終わりの夏の事でしたね。わたし解説者マサ子(仮名、当時12歳)の住む 京浜地区の工業地帯の街の鉄道が止まる駅ビルの中に <イタリアのジェラート屋さん>ができたのは。倒置法。
もうねえ 今まで食べてきたアイスは何だったのかと。
(おおお・・・ うんめえええ・・・。ローマの香り。ジェラート・・。ミラノの芳醇。ジェラート・・。今まで食べていたあの増粘多糖類と赤色2号と青色3号と黄色2号がたっぷりの <当たりが出ればもう1本>とかいう すずらん通り商店街のバナキ屋の 1本30円のねちゃねちゃしたバニラ味の棒アイスは何だったんだ・・)
って言う衝撃でさ いやもう うちのお母ちゃんと毎日 駅ビルに通って 全種類食べ尽くして それでも足らずに 毎日のようにジェラート屋さんに行って 毎日毎日ジェラート食べてたんだけど あれ 今思うに かなり じゃりじゃりしていたように思うんだよね・・。でも どうも わたしのジェラートに関する舌のスタンダードがその 昭和62年当時のじゃりじゃりした ジェラートで形成・固着されてしもうたので 未だに すごくおいしいと思われるジェラートを食べても こ これ は・・ お い s し い ・・ で?す。か?ね。おい?し い?ですよ ・ ね・・ アハハ やっぱ?みたいな 曖昧な<おいしい>になってしまって どうもおいしいと言い切る事ができないというか 何一つとして 判断ができない。これはもう 本当に ローマだかミラノに行って <本当のおいしいジェラートはこうですよ。>っていうのを 自分の舌に覚えさせないと どうも 化学調味料で育った子供の舌が本当の鰹節や昆布でとった出汁の味がわかんないみたいなもんで 昭和62年当時の京浜地区の駅ビルのジェラートから受けた衝撃が大きすぎて是即ちスタンダード。みたいになって しまっていて それ以上の味がわかんないんだよな。ジェラート。
それでは。