ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-08-15

古谷葉月の松の廊下 天晴亀甲の鶴と歌舞伎

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわー。これは日本の模様のネイルだね。日本の模様をやろうとすると、とかく妙に時代考証のおかしな大正ロマンぽくなったり、スカジャンぽくなったり、着物をリフォームした洋服みたくなったりするけど、正統派でここまでできるなら、これはありじゃないか。私解説者マサ子(仮名、37歳)はがちがちに気合が入れて日本のネイルやったら、気合が入りすぎてたみたいで、ごりょんはん(社長)に これあんた 屏風の前で武士が切りつけられて血しぶき飛んどるんちゃうかと言われた。


そんでまあ愛国心も炊きつけられるわけなんだけど、じゃあオマエ「忠臣蔵」のストーリ知ってるか?って言われれば、誠に遺憾ながら知らない。こないだ実家に行ったときに見るテレビがないから、チャンネルをがちゃがちゃ(じゃないよね)替えていたら、「忠臣蔵」をやっていたんだけど、「忠臣蔵」のストーリー知らないんだよね。これは、知らない理由として、わたしの実家に大晦日に12チャンネルを見る習慣がなかったからじゃないかとしか思えないんだけど、まあ色々言い訳しても、「オーイシクラノスケ率いるアコーローシが仇討のためにキラ邸に討ち入った」ていう事しか知らなくて、どうもそこに至る物語や紆余曲折や心の趣きを知らない。つまり感動できるだけの知識がない。やっぱりこれは、大晦日に12c以下略。大学生の頃に、「刃傷松の廊下」を実に上手く歌う同級生がいて、おお これは素晴らしい。いっちょ私もこれくらい歌えるようにしとかなんだ。と思って、練習はしたけど いきなり、♪勅使下向のおぉぉぉぉぉ、春弥生ぃぃぃぃぃ~ って言われてもさ、ほぼ外国語でしょ。Chokushi Gekou no Haru Yayoi? オーノー。そんなんで、みんなもさ、色々困ったときは取りあえずお母さんに聞いてみるでしょ?古米を炊く時にもち米を入れる配分とかさ、米に穀象虫が湧いたらどうするかとかさ、切り花の水揚げはどうするかとか、観葉植物の植え替え時期とかさ、まあそういうわけで、「赤穂浪士」と「吉良さん」と「浅野さん」と「梶川さん」と「大石内蔵助」の関係性がわからないし、もういっその事、困ったときのお母さんだから、お母ちゃんに「忠臣蔵ってどんな話?」って聞いたら、どこにどんな機微があるのかとか、あそこにはあんな趣きがあるのだ、とかストーリーも含めてあらかた説明してくれたんだけど、説明を受けて早1か月くらい経ってるもんで、脳味噌の記憶のざるに濾されて、濾されて残った記憶の滓にはほぼ、「大石内蔵助が(敵の目を欺いて、もう仇討の危険性が無くなったと思わせるために)先斗町で豪遊する」っていう部分の説明しか残ってないの。確かに、実家に行ったときにやってたテレビの忠臣蔵でも、里見浩太朗(大石内蔵助)が先斗町で芸者さんに囲まれてへべれけになっているシーンがあって、母ちゃんが ほらこれほらこれほらこれじゃ このようにくるわ遊びに興じて敵の目を欺くのじゃ って解説してくれたんだけど、もう説明を受けてから1か月しか経過していない今の段階ですでに「大石内蔵助が(敵の目を欺いてもう仇討の危険性が無くなったと思わせるために)先斗町で豪遊する」の部分しか、人様には説明できないから、もう1か月もたったら、「先斗町で豪遊」しか、脳味噌の中に残っていないんじゃないかと思うの。ご母堂様もやけに楽しそうに先斗町先斗町って言ってたし。やっぱり、大晦日に12ch以下略。てかさ、一回ちゃんと見ておくべきだと思う。そうしたら、こんな苦手意識もなく、次回からは楽しく忠臣蔵が鑑賞できると思うんだよ。

それでは。