ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2016-01-04

長唄天婦羅提灯の夜明け

a.m.s.恵比寿プレイスです。

いわゆる日本柄のネイルってあるけど ここまでちゃんと綺麗に描くネイリストはなかなかいないよね。と 提灯を持つ秋の夕暮れと私解説者マサ子(仮名)幇間の心得。


私解説者マサ子(仮名)はもう結構良い年も年 大年増も年増なんだけど 恥ずかしながら 天婦羅屋さんに行ったことがない。そいういうわけで 天婦羅といったら 母トメ子(仮名)が家で揚げる天婦羅か 蕎麦屋さんの天ざる。くらいしか食べた事がないので 何が美味しくて 何が美味しくないのかもさっぱり わからないし 自分から進んで食べることもない。

鍋焼きうどん。を除いては。

私解説者マサ子(仮名)はこないだ 食中毒になったんだけど 食中毒に限らず 風邪をひいたりして 治りかけの「病み上がり」の状態の時に 必ず鍋焼きうどんが食べたくなるんだよね。なんで 病み上がりにそんなヘビーなもんが食べたくなるのかまったく理解に苦しむと言われるところではあるんだけど 病み上がりに ぐつぐつ ぐらぐらと 熱々の蒸気と音をたてて 鍋で煮込まれた120℃くらいのあちあちの鍋焼きうどんを食べると流した汗とともに食べ終わる頃には 風邪よさようなら すっきり 新しい日本の夜明け。みたいな 実にすがすがしい心持ちになる。子供の頃は風邪が治りかけたら 母トメ子(仮名)に 鍋焼きうどん作って。って 言えばよかったけど 一人暮らしの辛いところは 食中毒の治りかけに 誰も鍋焼きうどんつくってくれないところだよね。這々の体でコンビニに鍋焼きうどん買いに行って 病み上がりの体にむち打って さて 調理しようと思って 開けたら 天婦羅が入っていない!とかいう 致命的な事もあったし 最近は私解説者マサ子(仮名)の独居アパートの何件か先がうどんと蕎麦を一緒に出す 実に家庭的な蕎麦屋であり これ幸いと鍋焼きうどんを注文したら ぐつぐつ ぐらぐら してないんだよ。別に 冷めた鍋焼きうどんが出て来たわけじゃないんだけど ぐらぐら ぐつぐつしてないのね。ぐらぐら ぐつぐつ していない鍋焼きうどんほど 盛りあがないものはないな。と思ったよね。そういう意味ではうちのお母ちゃんトメ子(仮名)ほど 天才的な病み上がり用鍋焼きうどんを作る人はいないよね。っていうか とりあえず 天婦羅が入っていてぐらぐら地獄のように熱けりゃ細かい事はわかんないから文句を言わない。と 思われているらしい。

それでは。