ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-09-07

月の砂漠 大失神 睡眠薬 サハラの夜明け

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわー。赤い砂の砂漠に赤い太陽が昇り、僅かばかりの水滴が駱駝を潤す。



わたし解説者マサ子(仮名、37才)は、15年くらい前にモロッコに行ったことがある。まだ、今ほど「モロッコに行く」っていう行為がそんなに流行ってなかったけど、まあ何を考えたかその当時、モロッコに行ったわけだ。もちろん、マラケシュだのカサブランカだの、そういった町も素敵だったけども、やっぱり忘れがたいのはワルザザードという町だね。街の外は荒涼とした荒地、赤いカスバの城塞、まさに地の果ての様相を呈しているんだけど、赤土で築かれた城塞の内側には、赤土で造られた建物があって、城塞の外は地の果て荒涼とした赤土と石ころの荒地でも、城塞の内部はオアシスで、深緑のナツメヤシが茂っている。その荒涼とした赤土の城塞の赤茶色の色、深緑のナツメヤシの色の対比の美しさは忘れられない。しかし、誠に残念ながらここに写真を添付することはできない。なぜならば、その当時はデジカメでなくフィルムの写真だったからである。

まあそんなんで、たしか記憶が正しければワルザザードから翌朝サハラ砂漠の夜明けを見に行こう、っていう事だったんだね。そんで、翌朝は4:00頃とか、とても早く起きなければいけないから、入眠剤を一粒の半分に割って、半分だけ飲んだ。翌朝、4WDに何十分か揺られて城塞の外に出て、サハラ砂漠に向かったわけなんだけど、さあ こっから サハラ砂漠になりますよ。っていうポイントに降りてみると、今までの荒涼とした赤い石ころの平野から打って変わって、絵に描いて額縁に入れたような月の砂漠のサハラ砂漠の砂丘の山並みが始まっているわけね。あれ、知ってる?あの砂丘って結構背が高いんだよね。んで、ほれ、その砂丘に昇って朝日を見ると大変美しいってことで、その砂丘を昇らなきゃいけないんだけど、足元は水分を一切含まない赤いサラサラした砂の砂丘で、昇っても昇っても足元がすくわれてなかなか昇れない。そうこうするうちに、みんな先に昇ってしまったんだけど、私だけおいて行かれて、足はすくわれるし、昇ってもすすまないし、息はあがるし、足はもう一歩も進めないくらいぱんぱんになってくるし、ハアハアするし、目の前に☆はちらつくし、足はすくわれるし、なんかぐらぐらするし、目の前が暗くなってくるサントワマミーになってくるし、息は苦しいし、☆はちらつくし、もう歩けない、パトラッシュ疲れたろうっていうか暗い僕はもう疲れたよてか苦しいなんだかとても眠・・・

失神した。

サハラ砂漠の砂丘、朝日が昇りかけた月の砂漠の砂丘の途中で、大の字にぶっ倒れた。気が付くと、となりには自分で彫った「アンモナイトの化石」を売りつけようとするおっさんがしゃがんでおり、駱駝がげえげえ言う声が砂丘の下から聞こえてきた。サハラは今日も平和である。

そういうわけで、肝心なサハラの雄大な夜明けは見てない。結構、肝心なものを見逃した気がする。てか、普通そこまで行っておいて見逃さないよね。どうやったら、そこまで行っておいて見逃せるんだよ。富士山に登ってご来光を見ようと思ったらつらくて失神してました。みたいな感じなのかな。

それでは。