ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2013-04-05

千鳥ヶ淵 可憐な人食い花 色は匂へど 

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちはー。今日はいわゆる一つの「お花のネイル」なのか?「ネイルの花、五枚花」なのに、なぜか人食い花ぽくもあり、気を許せない。


ところで、今年は桜が早く咲いて早く散っちゃったね。てことは夏が長いのかしら?桜が咲くまでが冬で桜が咲いてからが春、っていう明確な基準があるような気もするけど、無いような気もする。わたし解説者マサ子(仮名、38歳)は特に、桜を眺めて世を儚むとか、桜の木の下で飲めや歌えやの大宴会をする趣味もないけど、でもまあ桜が咲いたって言うのなら見ようかな っていう気にもなる。でも混んでいたり、汚かったり、人がいっぱいいる所はいやだなあ。とか、色々諸問題があるわけだけど、今日はこれを解決する素晴らしい東京の花見スポットをご紹介しよう。


このブログは残念ながらわたし解説者マサ子(仮名、38歳)の俺様の俺様による俺様のための大独演会の様相を呈しているけど、たまには有益な情報があるのよ?って言おうかと思ったけど、もう桜の時期も終わっているので、やっぱ有益じゃないかも。いや、いずれにしてもだね、千鳥ヶ淵。昼間に行けば人ごみ、夜訪れれば酔客。早朝は行く気にならない。じゃあ、いつ行くのかっていうと、真夜中だね。真夜中の千鳥ヶ淵の遊歩道。朧月夜。生暖かくて不安になるような、気がおかしくなってもおかしくないようなもんやりした朧月夜。真夜中の千鳥ヶ淵、丑三つ時の千鳥ヶ淵。月の明かりなのか、都会の明かりの名残なのか、桜の木の下には死体が埋まっているからそれで発光する桜そのものの明かりなのか。お堀の濁って淀んだ緑の水。ボートは繋がれ、波紋もたたない。坂の上に出るのは河童か狐かかわうそか。お堀の城壁。今も昔も未来もなく、ずっと何百年も城壁、これからも城壁。まあ、つまり真夜中に千鳥ヶ淵に行くと、お堀と城壁と桜の花がもんやりと朧月夜に浮かんで、浮世離れした絵に描いて額縁に入れたような見事な、「お城のお堀の桜と朧月夜」っていう、過去の風景が繰り広げられているんだけど、それを見てる人もいないわけで、誰も見ていないのに、観客もいないのに、お堀と城壁と桜の花と朧月夜は夜だからって休むこともなく、律儀にあなただけに音もない波紋も無い一大エンターテイメントを繰り広げてくれるわけで、行ける人は真夜中の千鳥ヶ淵をお勧めするね。もうあれだよね、そんじょそこらのどこの馬の骨ともしれない「お城のお堀の桜と朧月夜」じゃなくて、なんてったって江戸城だからね、「お城のお堀の桜と朧月夜 of お城のお堀の桜と朧月夜」、お城のお堀の桜と朧月夜の光景の頂点に君臨しているだけあって、なんだか逆にここまで絵に描いて額縁に入れたようなステレオタイプな光景が恥ずかしげもなく、堂々と眼前に現れると、どうしていいかわからないよね。しかも、誰も観客がいないって、そんなもったいない。そんでほれ、若いお嬢さん方におかれては終電を逃す言い訳にもなるから、来年は行ってみると良いよ!

それでは。